心理カウンセラーの活躍の場

・医療分野

総合病院の精神科や心療内科などで働いているケースは多いです。精神科医と連携し、心理学の療法を用いた心理テストを実施します。

・福祉分野

児童相談所や精神保護福祉センターなどで活躍する方もいます。

・産業分野

企業が設置する心理相談室やカウンセリングルームに勤務しており、企業で働く人の心身の健康づくりをサポートします。人間関係や職場環境に関する業務の他、メンタルヘルスの啓発、キャリア支援を実施します。

・教育機関

小学校、中学校、高等学校の教育機関で、児童や生徒のカウンセリングを行います。一般的には臨床心理士の資格があることが採用条件とされていますが、自治体によって異なることもあるため、事前に確認しておきましょう。

・司法領域

家庭裁判所や刑務所、少年院などの施設で公務員として働いている方がいます。

心理カウンセラーに求められる能力とは？

・傾聴力

依頼者の問題を解決するためには、まず話を聞く必要があります。カウンセラーとして大切なスキルは、積極的に聞くことで物事の本質を捉えるスキルです。

・分析力

悩みを抱えている人の多くは、自分が苦しい思いをしているけれど、何が原因で苦しいのかをわかっていません。カウンセラーは、話の中から依頼者の人間性や価値観などを把握したうえで原因を見つけ出し、問題を正しく分析できる力を持っていなければなりません。

・言語化力

問題の解決方法を言語化する能力も必要です。相手に伝わるように言葉を選ぶ必要があります。キャリアや経験を積むことで鍛えられるスキルですので、言語化力のスキルに不安がある方はどのようにすれば伝わるのか、常に考えることを意識するとよいです。

・人間への興味・関心

いくら専門知識が豊富でも、依頼者の心に寄り添えないカウンセラーは信頼されません。カウンセリングには信頼関係が大きく影響するものです。「この人はどのような性格なのだろう」という興味・関心を持ち、相手を理解しようとする姿勢が求められます。

・知識欲

心理学はどんどん新しい知識・技能が生み出されている分野です。また、1人1人に適したケアやサポートを行うためにも、専門的な知識が必要です。大学を卒業した後、資格を取得した後も常に専門知識を更新し続ける必要があります。

心理カウンセラーに向いている人の特徴

最後に、向いている人の特徴を見ていきましょう。

・物事を論理的に考えられる人

物事を論理的に考えられる人は、心理カウンセラーとしての適性があるといえます。悩みを抱えている人の多くは、自分の感情に流されてしまい、正しい判断ができなくなりがちです。そのような状況を打破するためにも、論理的な思考で問題を整理する力が求められます。

・視野が広く向上心のある人

心理カウンセラーは、小さな枠組みにとらわれずに広い視野を持つ、向上心のある人に向いている仕事です。物事に対する考え方は人それぞれ異なります。相談者の中には、複雑な悩みを抱えている方も少なくありません。相談者1人1人の悩みや問題を解決に導くうえで、常に向上心を持ちながら知識や技術を磨き上げていく必要があるのです。